2007年3月7日
この前の日曜日、ヒゲを全部剃った。
ヒゲが伸びていたとき、周りの人からいろいろ言ってもらった。剃ったら剃ったで、また周りの人たちからいろいろ言ってもらえる。みんな温かいなあ。
伸ばした理由も剃った理由も別に大したことではなくて、毎朝剃るのが面倒だから伸ばしっぱなしにして、父に会う前に剃る。それだけのこと。

こう書くと、父のことを厳しい人間だと思ってしまう人もいるかもしれない。しかし、父はとても温厚な性格だ。
父に怒られたことなんて一度も無い気がする・・・と思って、よーく思い出してみた結果、かつて一度だけ、怒られたというよりたしなめられたことがあるのを思い出した。

父は麺工場で働いている。ラーメンやそば・うどんを作る工場で、父の仕事は原料の調達から始まり、製麺、そして配達まで。配達先は群馬県内のスーパーマーケットだったり食堂だったり。

僕が小学生のとき、父の配達に連れていってもらったことがあった。助手席に座って、まるでドライブ気分。
小学生くらいの子供が親の仕事にくっついてスーパーに出入りすると、ほかの業者からいろんなものをもらえる。飲料の業者からはジュースをもらい、お菓子の業者からはお菓子をもらう、というように。
何軒かスーパーを回ったら、もらったものは持ちきれないくらいの量になった。

僕はすっかり嬉しくなり、次のスーパーに向かう途中で「次は何をもらえるかな。」とはしゃいだ口調で言ったそのとき。少し間があってから父はこういった。
「人から物をもらうことを期待するな。」
たしかにそうだ。今ではあのときの父の気持ちがよく分かる。

小学生の頃の僕は決していい子ではなくて、実際、母や学校の先生からは何度も怒られた。しかし、父からは記憶に残っている範囲でこれだけ。

父は今年の7月に還暦になる。親の大切さは年齢とは無関係なはずだけれども、還暦と聞くと、大切にしないといけないなあという気持ちが湧いてくるのだ。

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