異動にまつわるエトセトラ(2)
2005年10月21日異動の内示をMさんからもらって数分後、社内でメールが流れた。誰がどの部署に配属されるのかが書かれた一覧である。
僕の異動先は前回の日記に書いたように小学生・中学生用の参考書を作る部署で、ここにはYYさんがいる。YYさんも同期で、つまりK君・YYさん・僕、同期3人が同じ部署で働くことになる。ちなみにYYさんも数学専攻だ。
配属のメールが流れた後、親分の席まで挨拶をしにいった。異動の知らせは嬉しかったけれども、親分と話すときばかりはこの部署での仕事がいろいろと思い出され、さすがにちょっと神妙な気持ちになった。
「この1年間、あまりお役に立てなくてすみませんでした。」と言うと、親分は場所を変えようと言い出し、2人して空き部屋に入った。
親分は椅子にドッカと腰を下ろし、僕は親分と向かい合わせになるようにチョコンと座る。親分はおもむろに口を開き、「まむ・・・、さっきの笑顔を見たら俺、何も言えねえよ。」と言った。
えーーっ!?さっきの笑顔は正面にいた人にしか見えないだろうと思ったのに。
親分は僕の様子を横から見ていたそうで、それを聞いた僕はものすごく動揺した。でも、異動による晴れ晴れとした気持ちも、親分に対して申し訳ないという気持ちも、どちらも正直な気持ちだ。
親分とその話をした10日後、親分の自宅で送別会をしてもらった。そのとき親分は「まむはあんな笑顔をするんだもんな。そんなに異動したがってたやつの希望を通してやるなんて、うちはいい会社だと思ったよ。」と言った。
それを聞いて親分の温かみが痛いほどに伝わってきた。そういう発言は時間をかけて考えを重ね、葛藤を割り切った後でないと出てこないと思う。
親分・・・。
続く。
僕の異動先は前回の日記に書いたように小学生・中学生用の参考書を作る部署で、ここにはYYさんがいる。YYさんも同期で、つまりK君・YYさん・僕、同期3人が同じ部署で働くことになる。ちなみにYYさんも数学専攻だ。
配属のメールが流れた後、親分の席まで挨拶をしにいった。異動の知らせは嬉しかったけれども、親分と話すときばかりはこの部署での仕事がいろいろと思い出され、さすがにちょっと神妙な気持ちになった。
「この1年間、あまりお役に立てなくてすみませんでした。」と言うと、親分は場所を変えようと言い出し、2人して空き部屋に入った。
親分は椅子にドッカと腰を下ろし、僕は親分と向かい合わせになるようにチョコンと座る。親分はおもむろに口を開き、「まむ・・・、さっきの笑顔を見たら俺、何も言えねえよ。」と言った。
えーーっ!?さっきの笑顔は正面にいた人にしか見えないだろうと思ったのに。
親分は僕の様子を横から見ていたそうで、それを聞いた僕はものすごく動揺した。でも、異動による晴れ晴れとした気持ちも、親分に対して申し訳ないという気持ちも、どちらも正直な気持ちだ。
親分とその話をした10日後、親分の自宅で送別会をしてもらった。そのとき親分は「まむはあんな笑顔をするんだもんな。そんなに異動したがってたやつの希望を通してやるなんて、うちはいい会社だと思ったよ。」と言った。
それを聞いて親分の温かみが痛いほどに伝わってきた。そういう発言は時間をかけて考えを重ね、葛藤を割り切った後でないと出てこないと思う。
親分・・・。
続く。
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