酔っ払いのたわごと

2005年6月12日
今月末に、給料の5ヶ月分を一気に使うことにしたまむです。こんばんは。
ちょっとドキドキするなあ。

使用用途については後日発表。車を買うのではないぞ。

さて。今日は手抜きして、昔のネタ帳からコピィペースト。

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カシュッ!男は音を立てて缶ビールのふたを開けた。

思えば、ビールをおいしく感じられるようになったのはいつからだろう?
この男が初めてビールを飲んだのは中学生のときだ。父親がうまそうに飲んでいたのをひったくるようにして奪い、グラスに口をつけたのだ。そのときはあまりの苦さに顔をしかめてしまい、父親に大笑いされた。
ビールの味がわかるようになったということは、つまりは大人になったということかもしれない。

ほかにも大人と子供の境目はありそうだ。
「ニュースの面白さがわかったら大人」というのもよさそうだし、「大人になりたがるのが子供で、子供の頃に戻りたがるのが大人」ということを言った人もいた。「二十歳になった瞬間に大人になる」というのだって定義の一つには違いない。
まあ、どんな定義があるにせよ、男はもう大人として接される年齢だった。男は何かを諦めたような表情で再びビールに口をつけた。

男は、自分が大人であるという自覚はあるのだが、それと同時に自分に幼児性があることにも気付いていた。
ビールを飲みながら、ふとストローが目につき、ストローでビールを飲んだら泡と液体が分離されるのかも、と馬鹿なことを考える。それを実行したらガキだよな、と苦笑いしながら、しげしげとストローを眺めてみた。
見ると、意外と美しい・・・。白地に、青い縦線が入っている。シンプルな中にも自己主張があるようで、さらに、どこか冷ややかさを感じさせるのも悪くない。そう、ストローは美しいのだ。軽い気持ちで使い捨てにされているが、みんなもっとストローをうやまうべきだ。

この男は酔うとなぜか几帳面な性格になる。
部屋に散らかっている雑誌が気になったので、片付けを始めたが、しかし、頭はストローから離れない。
ストローは美しいだけではなく、機能的にもすぐれている。液体を移動させるには最高の道具ではないか。いや、液体を移すのならストローに限らない。ホースとかビニールのパイプとか、みな同じ用途だ。そうだ、ストローだけでなくクダ全部のありがたみを知れ!

男はまたビールをごくごくと飲んだ。
ふと、男はあることに気付いた。
そうだ、僕のホース・・・。風呂場に放り出したままではなかったか。
片付けを途中にして男は風呂場へ移動した。すると、やはりそこには青いホースが無造作に置いてあった。
ああ、なんてひどいことをしてしまったんだ・・・。
男は反省して、ホースをそっと触ってみる。そしてそれを丸め始めた。
ホースは大事にしなくては。みんなももっとクダを大事にしろ!神社でも作って御本尊としてあがめろ!そして毎日おがめ!それが出来ない奴は島流しの刑だ!
男はホースを巻きながら、ひたすら文句を言い続ける。

そう、男はクダを巻きながら、くだをまき続けるのであった。

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