「プリズム」

2004年8月7日 読書
貫井徳郎の「プリズム」を読んだ。

推理小説である。事件はすごく単純で、小学校の先生が殺された事件について、4つの章に分かれて書かれている。

第1章は、殺された教師の教え子が推理をする。「ぼくは〜」という一人称で書かれている。その章の最後で結論が出たように見えるのだが、2章に入って、「オヤ?」と思わされる。
第2章は同僚の先生が推理する。「あたしは〜」という一人称。
以下、第3章は元・恋人の「おれ」。
第4章は被害者の不倫相手の「私」。
このように、1つの事件を4人がそれぞれ違った立場から推理する、という趣向。

この小説を読んだ人はどんな感想を持つだろうかと考えると、賛否両論きれいに分かれそうな気がする。
作者の意図が伝わってくるし、数学的な美しさのある物語ではあるのだけれど、この完結の仕方は・・・、好きか嫌いかで言ったら、僕は嫌い。
でも、貫井をまた何冊か読んでみたいと思わせる力があったので、また何か読む予定。

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