「翔ぶが如く 」読了
2004年7月13日 読書
「翔ぶが如く」を読み終わった。
ここに書かれているのは、明治初期の日本史である。征韓論をめぐる対立が生じるところから、西郷隆盛・大久保利通・川路利良の死まで。
例によって綿密な調査と、そして少しの推理を元に書かれている。
事実を基にした歴史物語であるが、さまざまな見方が出来そう。
たとえば、西郷と大久保の人物論として読むことが出来るし、あるいは、戦争における戦略・戦術書として読むことも可能かもしれない。役人と庶民のいさかいを著したもの、という見方もあるだろう。
読む人によっていろいろな捉え方が出来そうだ。
この本を通して深く考えさせられてしまったのは、「個」と「周囲」の関係についてだ。周囲というのは、個を取り囲む人間だけでなく、外国のこともそうだし、時代背景のこともそう。「翔ぶ(略)」に登場する人物は、自分の主張を通すためにはこういった「周囲」を利用することばかり考える(西郷は例外で、正攻法のみで主張を通そうとするが)。
たとえば、特権を奪われた士族の不満をそらすために外国へ遠征することを考えたり、不平士族は政府を倒すために自分以外の不平士族に協力を求めたり。こういった考えを思いつくには、「周囲」がよく分かっていないといけないと思う。
ちょっと飛躍するが、このことを自分にも当てはめてみた。僕と周囲の関係はどうなんだろうか。
自分も実生活で周りの人の考えが分からなくて悩んだり、逆に、考えが伝わらなくて誤解をされたりすることがある。「翔ぶ」を読んで、「周りの人のことをもっと知りたい。また、自分の気持ちをもっと知ってもらいたい。」と思うようになった。これは別に周囲を利用したいということではなくて、人と分かりあえれば素晴らしい、という意味だ。
裏を返せば、めったに会えない人や、もう連絡の取れなくなってしまった人と、もっと話をしておけばよかったぁぁぁぁと後悔するようになった、ということ。
せっかく人と分かりあえるチャンスがあったのに、それをつぶしてばかりだった、と今になって思う。
さて、これ以外に感じたことを簡潔に書くと、
・大久保と西郷の友情が熱い。
・谷干城と山川浩も熱い。
・熊本城に行きたくなった。
・「翔ぶ」が大河ドラマで放送されたとき、どんなキャストだったんだろう?
・ボスのおじいさんは大天才の引き立て役みたいな書かれ方だ。
「翔ぶが如く」はとにかく深い。読むのに時間がかかってしまうけど、おりを見てまた読み返したいと思う。読むたびに、ものの見方たが新しくなりそうな、そんな気がする。
ここに書かれているのは、明治初期の日本史である。征韓論をめぐる対立が生じるところから、西郷隆盛・大久保利通・川路利良の死まで。
例によって綿密な調査と、そして少しの推理を元に書かれている。
事実を基にした歴史物語であるが、さまざまな見方が出来そう。
たとえば、西郷と大久保の人物論として読むことが出来るし、あるいは、戦争における戦略・戦術書として読むことも可能かもしれない。役人と庶民のいさかいを著したもの、という見方もあるだろう。
読む人によっていろいろな捉え方が出来そうだ。
この本を通して深く考えさせられてしまったのは、「個」と「周囲」の関係についてだ。周囲というのは、個を取り囲む人間だけでなく、外国のこともそうだし、時代背景のこともそう。「翔ぶ(略)」に登場する人物は、自分の主張を通すためにはこういった「周囲」を利用することばかり考える(西郷は例外で、正攻法のみで主張を通そうとするが)。
たとえば、特権を奪われた士族の不満をそらすために外国へ遠征することを考えたり、不平士族は政府を倒すために自分以外の不平士族に協力を求めたり。こういった考えを思いつくには、「周囲」がよく分かっていないといけないと思う。
ちょっと飛躍するが、このことを自分にも当てはめてみた。僕と周囲の関係はどうなんだろうか。
自分も実生活で周りの人の考えが分からなくて悩んだり、逆に、考えが伝わらなくて誤解をされたりすることがある。「翔ぶ」を読んで、「周りの人のことをもっと知りたい。また、自分の気持ちをもっと知ってもらいたい。」と思うようになった。これは別に周囲を利用したいということではなくて、人と分かりあえれば素晴らしい、という意味だ。
裏を返せば、めったに会えない人や、もう連絡の取れなくなってしまった人と、もっと話をしておけばよかったぁぁぁぁと後悔するようになった、ということ。
せっかく人と分かりあえるチャンスがあったのに、それをつぶしてばかりだった、と今になって思う。
さて、これ以外に感じたことを簡潔に書くと、
・大久保と西郷の友情が熱い。
・谷干城と山川浩も熱い。
・熊本城に行きたくなった。
・「翔ぶ」が大河ドラマで放送されたとき、どんなキャストだったんだろう?
・ボスのおじいさんは大天才の引き立て役みたいな書かれ方だ。
「翔ぶが如く」はとにかく深い。読むのに時間がかかってしまうけど、おりを見てまた読み返したいと思う。読むたびに、ものの見方たが新しくなりそうな、そんな気がする。
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