名人戦第一局
2004年4月15日昨日、千駄ヶ谷の将棋会館へ行ってきた。
(まずは将棋を知らない人に)
将棋会館は将棋一色の建物だ。
通常はプロの対局はここで行われる。対局場の他には将棋道場があったり、棋書や盤・扇子を売る店があったりする。
誰のセリフか忘れたが、「将棋会館の空気を吸うだけで将棋が上達する。」という名言がある。
ここに来る人はみんな将棋が好きだし、そういう人と会うことで刺激を受けるので、上達したいという意欲が増す。それをうまく言い表した言葉だ。
タイトル戦の予選は将棋会館で行われるが、タイトル保持者VS挑戦者は将棋会館で行われるわけではない。日本国内の一流旅館などでやるのが普通である。まれに海外で対局することもある。
ちなみに、昨日・一昨日の名人戦第一局は成田山新勝寺の奥殿で行われた。
あ、旅館じゃなくてお寺でやることもあるのか・・・。
そのお寺で行われている対局の様子を、逐一、将棋会館に報告する係りの人がいて、指し手や考慮時間がファクシミリだかメールだか電波だかスカラー波だか、方法はよく分からないけど、将棋会館の事務所に送られてくる。将棋会館に居れば現地の様子が分かるのだ。
将棋会館には解説用の大きな将棋盤と駒があり、それを使って、プロ棋士が「こんなふうに進みましたよ。おお、この手はいい手ですねー。」とか、「この手は意味が分かりません。私と指すときにこういう下手なことをやってくれればいいのに。」なんてことを言う。
一手指すのに何十分もかかることもあり、指し手の解説だけでは間がもたないので、棋士のプライベートな話が聞けることも多い。
解説者に、「ここでこうやったらどうなるんですか、先生?」とか質問することも出来て、鋭い質問だとプロがたじろぐこともある。
解説の途中でちょっとしたクイズを挟むのが普通。「ここで対局者はどう指したでしょうか?」というクイズで、配られる紙に指し手を書き、当たると扇子や手ぬぐいが貰える。しかし当たっても・・・、実用性にはとぼしい。
昨日の解説者は「序盤のエジソン」という異名を持つ田中寅彦九段だった。大盤の駒を動かす手伝いは田中誠初段。この二人は親子で、師弟でもある(父親の寅彦が師匠)。この二人を組ませるなんて、連盟職員は粋な計らいをするねえ。
この親子は見れば見るほど顔がそっくり。解説は親子漫才をまじえつつ、なごやかに進められた。僕としては手の解説よりも、実戦心理についてもっと語って欲しかったけど、こういうのは聞く人によって好みが分かれるところだろうな。
(ここからは将棋を知っている人に)
この対局のポイントはやはり羽生の3六歩らしい。普通は9六歩とすべきところ。寅彦先生も不思議がっていた。森内は3六歩に対して4四銀としてとがめ、以下6筋のごちゃごちゃした戦い(まるでラグビィのスクラムのような)を経て、最後は6七金が実現!
明らかに挑戦者が読み勝っていた。
指し手を当てる問題は、僕は外した。夕食休憩後の一手で、正解は6七銀打だったのだが、僕は5七銀を予想してしまった。6七に金や銀を引く余地を残したほうが良さそうに見えたんだけどなあ。
でもよくよく盤面を眺めてみれば、6七から打つのが自然だ。もっとしっかり考えれば良かった。
森内には「初戦の結果=タイトル戦の結果」というジンクスがあるらしい。初戦で負ければタイトルの奪取・防衛に失敗し、初戦で勝つとタイトルの奪取・防衛に成功する、というジンクス。
それが今回も正しければ名人位に復位というわけだが・・・、どうなるかねえ?
(まずは将棋を知らない人に)
将棋会館は将棋一色の建物だ。
通常はプロの対局はここで行われる。対局場の他には将棋道場があったり、棋書や盤・扇子を売る店があったりする。
誰のセリフか忘れたが、「将棋会館の空気を吸うだけで将棋が上達する。」という名言がある。
ここに来る人はみんな将棋が好きだし、そういう人と会うことで刺激を受けるので、上達したいという意欲が増す。それをうまく言い表した言葉だ。
タイトル戦の予選は将棋会館で行われるが、タイトル保持者VS挑戦者は将棋会館で行われるわけではない。日本国内の一流旅館などでやるのが普通である。まれに海外で対局することもある。
ちなみに、昨日・一昨日の名人戦第一局は成田山新勝寺の奥殿で行われた。
あ、旅館じゃなくてお寺でやることもあるのか・・・。
そのお寺で行われている対局の様子を、逐一、将棋会館に報告する係りの人がいて、指し手や考慮時間がファクシミリだかメールだか電波だかスカラー波だか、方法はよく分からないけど、将棋会館の事務所に送られてくる。将棋会館に居れば現地の様子が分かるのだ。
将棋会館には解説用の大きな将棋盤と駒があり、それを使って、プロ棋士が「こんなふうに進みましたよ。おお、この手はいい手ですねー。」とか、「この手は意味が分かりません。私と指すときにこういう下手なことをやってくれればいいのに。」なんてことを言う。
一手指すのに何十分もかかることもあり、指し手の解説だけでは間がもたないので、棋士のプライベートな話が聞けることも多い。
解説者に、「ここでこうやったらどうなるんですか、先生?」とか質問することも出来て、鋭い質問だとプロがたじろぐこともある。
解説の途中でちょっとしたクイズを挟むのが普通。「ここで対局者はどう指したでしょうか?」というクイズで、配られる紙に指し手を書き、当たると扇子や手ぬぐいが貰える。しかし当たっても・・・、実用性にはとぼしい。
昨日の解説者は「序盤のエジソン」という異名を持つ田中寅彦九段だった。大盤の駒を動かす手伝いは田中誠初段。この二人は親子で、師弟でもある(父親の寅彦が師匠)。この二人を組ませるなんて、連盟職員は粋な計らいをするねえ。
この親子は見れば見るほど顔がそっくり。解説は親子漫才をまじえつつ、なごやかに進められた。僕としては手の解説よりも、実戦心理についてもっと語って欲しかったけど、こういうのは聞く人によって好みが分かれるところだろうな。
(ここからは将棋を知っている人に)
この対局のポイントはやはり羽生の3六歩らしい。普通は9六歩とすべきところ。寅彦先生も不思議がっていた。森内は3六歩に対して4四銀としてとがめ、以下6筋のごちゃごちゃした戦い(まるでラグビィのスクラムのような)を経て、最後は6七金が実現!
明らかに挑戦者が読み勝っていた。
指し手を当てる問題は、僕は外した。夕食休憩後の一手で、正解は6七銀打だったのだが、僕は5七銀を予想してしまった。6七に金や銀を引く余地を残したほうが良さそうに見えたんだけどなあ。
でもよくよく盤面を眺めてみれば、6七から打つのが自然だ。もっとしっかり考えれば良かった。
森内には「初戦の結果=タイトル戦の結果」というジンクスがあるらしい。初戦で負ければタイトルの奪取・防衛に失敗し、初戦で勝つとタイトルの奪取・防衛に成功する、というジンクス。
それが今回も正しければ名人位に復位というわけだが・・・、どうなるかねえ?
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